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トレイルランニング向けトレッキングポール比較表【2018年更新版】

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トレイルランニング向けトレッキングポールの比較表を作成・更新してます。下記からどうぞ。

docs.google.com

トレッキングポールの仕様表記は各メーカーごとにまちまちなのですが、こうして揃えると比較がしやすいかと思います。

是非、選定時にお役立てください。

以降は、このシートを作成しながら収集した情報からの知見です。

トレッキングポールの選択肢

トレイルランニングに適したハイエンド・トレッキングポールの選択肢は多くなく、事実上、次の3メーカー計6製品に絞られる。

  1. Black Diamond - Distance FLZ または Distance Z
  2. SINANO - トレランポールシリーズ 2種
  3. Mountain King - Trail Blaze シリーズ 2種

Amazon石井スポーツで、あんなに沢山ストック売ってるのに?と思われるかもしれないが、違いがある。

それは、軽量性を筆頭に、剛健性、レース中走行時の取り回しのよさ破損時のアフターサービスなどだ。そして...残念だがなかなか財布には優しくないお値段。ごく一般的な登山用ストックとは、似て非なるカテゴリーである。

特に重要な選定ポイントとなるのは素材軽さだろう。
素材については、カーボンを選ぶか・アルミを選ぶか。それが軽さともある程度関係する。以下が、素材別の一般的なメリット・デメリット。

素材 メリット デメリット
カーボン ・軽量 ・ポッキリ折れる/割れる
・お値段高め
アルミ ・折れにくい(曲がる程度)
・カーボン比で安価
・カーボン比で重い

しかし上記はあくまで一般論であり、Mountain King のアルミはBlack Diamondのカーボンより軽い というような一般論を覆す点も、選定時には加味したい。

各メーカーごとに、詳しくみてゆこう。

Black Diamond - Distance FLZ または Distance Z

ハイエンド・トレッキングポールの先駆け。 トレイルランナーだけではなく、熟練ハイカー使用者もよく見かける。

FLZ の特徴は、15cm-20cm幅のフレキシブルな長さ調整機能登り時と下り時で長さを変えながら使うといったことも可能にする。また、買ってみたがちょっと長さが身体に合わなかった...のような失敗がなくなる点も軽視できない。 ただしその機能によって、やや重量が増している点には留意。

Zはそのフレキシビリティを捨て、長さは固定だが軽量だ。

どちらも Black x Blue のカラーとルックスも格好いい。

実売価格は定価よりやや安め。
なぜかAmazonなどでは欠品・高騰気味だが、リアル店舗では入手しやすいので、是非手に取ってみてもらいたい。 東京のリアル店舗だと、石井スポーツや Run boys! Run girls! に置かれている。

アフターサポートの問題はあまり聞かない。友人はレース中に割ってしまったが、シャフトの交換は問題無くスピーディーだったとのこと。

SINANO - トレランポールシリーズ

スキー用ストック・登山用ストック・杖に秀でた、まもなく創業100年の国産老舗メーカー、シナノが送り込んできたトレイルランニング用トレッキングポール。

ショッキングピンク x グリーンの鮮やかな色使いが目を引くトレッキングポールだ。
プロトレイルランナーの支持者も多く、ビッグネームが名を連ねる。山本健一、望月将悟、小川壮太...彼らの意見も製品開発に反映されているという。

ラインナップは、上級者向けのトレランポール 13.6.proと、初・中級者向けのトレランポール 14.0の2ラインナップ。 この数値はシャフトの太さを表していて、剛健性と相関する。

トレランポールシリーズはアルミだ。トレイルランニングという競技性から、剛健性を重視し、一方で十分な軽さも確保している点で、アルミに自信があるのだろう。

実売価格は、リアル店舗でもオンラインでも、定価の場合がほとんどのようだ。Amazon でも購入可。
置いてる東京のリアル店舗は、Trippersなど。

アフターサポートは問題なく、破損時はシャフト交換可。

<参考>

Mountain King - Trail Blaze シリーズ

本当に必要な機能に絞った、フランス生まれの超軽量トレッキングポール。

Mountain Kingはポール専門メーカー。フランスのトレイルスター、セバスチャン・セニョーが開発に関わっている。

カーボンのTrail Blaze Skyrunnerは、最短の100cmならなんと2本で212gしかない。つまり片手にみかんを一つずつ持つ程度。
アルミのTrail Blazeでも250gと、カーボンを採用しているBlack Diamond Distanceよりも軽いのだ。

私はこのMountain King Trail Blaze の、アルミ110cmを愛用している(なお私の身長は175cm)。軽さと剛健性のバランスを取った。

実売価格は、リアル店舗でもオンラインでも、定価の場合がほとんど。Amazon でも購入可。
東京のリアル店舗では、三鷹のハイカーズデポ、Run boys! Run girls! 、Trippers、確か上野御徒町のアートスポーツ ODBOXにもあった気がする。

アフターサポートは問題無く、公式サイトによれば修理センターに到着後、1~2週間で修理とのこと。

<参考>

トレッキングポールを使うべきか

ミドルからロングのストック使用許可レースでは、使わない手はない。これについてはまた別の機会に、記事を書きたい。

以上、トレイルランニングにおけるトレッキングポール選択の一助になれば幸いです。