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トレランレースでの上手な行動食・行動計画の管理方法

友人数名からも反響があったので、トレイルランニングレースにおいて、行動食と行動計画を上手に管理する工夫をご紹介します。

B7管理法」と名付けました!

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UTMF2019に挑む際に、「行動食は分けて管理しよう」という考え方を知って試行し始めました。

それをベースに、今回ご紹介する方法は行動計画も併せて直感的に管理できるようにしています。また、エイド給食、補助食、Stock(備蓄食)、サプリメントの管理についてもフォローします。

上州武尊山スカイビュートレイル140で自分なりの完全版を試したところ、すこぶる快適でした。

「絶対に完走したいレース」の事前準備として、ひと手間掛ける価値はあると思います。是非ご検討ください。

【用意するもの】
・行動食
・B7サイズの小分け袋(100円ショップで入手できます)
・エイドの給食計画シート
・紙(A4でOK)、はさみ、サインペン

区間ごとに行動食と行動計画をパックする

行動食は補給する区間ごとに用意します。

直感的に使用区間に関する情報が分かるよう、A4の紙をハサミでB7小分け袋に入るサイズに切り分け、サインペンで使用区間情報を書き入れます。こんな感じです。

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エネモチもB7サイズで大丈夫👍

これならA3エイドからA4エイド区間用の行動食ということを、迷わず判断できます。

※以前は単に「A3」とだけ書いていたのですが、疲れてくると「これはA3から食べるんだっけ?A3までに食べるんだっけ?」と混乱してしまっていました。

更にこの紙に、行動計画も書き加えてゆきます。レース中の行動計画自体は、別途 Excel なりでまとめましょう。ただ、それは持ち出さずに、その区間に必要な情報だけを併記します。

この例では、A3が49.2km地点であることや、その下には関門時間が書かれています。17:20が関門で、そこから最大3時間35分行動し、20:55にはA4にたどり着く必要がある、というわけです。

A3の上に書いている赤い数字は、ゴールまでの残りキロ数です。上州武尊山スカイビュートレイルでは大会運営側が情報提供してくれていたので、計算不要で転載できました。疲労した脳では、ちょっとした引き算すらうまくできないので、残りのキロ数も書いておきたいところです。

なお今回私はたまたま、『A3あたりからは関門マイナス4時間で行動するぞ』と決めていたので、自身の目標到達時間の記載はしていないのですが、関門時間の下辺りに青ペンなどで、目標到達時間も併記するとよいでしょう

到着エイドの給食情報もパックする

このパックの背面に、次のエイドの給食が分かる紙を入れておきます。

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上州武尊山スカイビュートレイルの場合は、大会運営側が用意してくれた紙がちょうどよいサイズだったので、プリントして封入しただけです。

これを見れば、次のエイドが楽しみになってきます。

ここまででほぼ完成です。対象区間のパックだけを胸のポケットに入れ、残りはバックパックのメイン荷室へ。エイドに着く度に、これを入れ替えてゆきましょう。

またこのようにパックしておくと、対象区間外の情報を見ずに済み、終わるごとに「情報」を捨てることができます

※以前は行動計画と給食の全情報をそのままプリントしていたのですが、不要となった過去区間情報が残り続けるため、取り扱いが煩雑でした。

また、行動食や行動計画をまるごと落としてしまうとかなり痛い。実際、レース中に落ちているの、見かけたことありますよね。

このパックなら、うっかりポケットから落としたとしても、残りのパックは背中のメイン荷室にありますから救われます。

以下が主なメリットです。

  • ✓どの区間用の行動食か、直感的に分かる!
  • ✓その区間のスタートエイド・ゴールエイドのコース情報(地点距離、残距離、関門時刻、目標時刻、行動想定時間)がひと目でわかる!
  • ✓次のエイドの給食が分かるので、元気になるし、それを念頭に行動食の調整ができる!
  • ✓思考することが減る!
  • ✓落としてもレースがジ・エンドとならない!

補助食の併用

区間ごとの行動食とは別に、自分好みの補助食を用意しておくことをおススメしたいです。補助食は、レース中いつでも(若干の空腹時や、気を紛らしたい時、眠い時などに)自由に食べてよい、とするものです。

私はメインの行動食は1時間に一度、機械的に摂取することにしていますが(Garminのアラームで管理しています)、そのタイミングではない時に空腹感があれば、補助食を食べます。私自身はというと、グミとねじりきなこを少量持ってゆくのが最近のスタンダードです。

補助食の最低限の注意点としては以下です。

  • 食べ飽きないもの、好きなもの
  • 辛かったり、口が渇かないもの。水分を無駄に消費してしまうので
  • 夜の気温が低い時でも、固まらないもの(水分多いと意外と凍ってしまう)

いざという時のための少量のStock(備蓄食)

レース全体において、想定よりも行動食が足らなかった時に備えて、Stock(備蓄食)を少量、別に用意してまとめておきます

Stockは、持っているか・いないかで空腹時の精神安定度合いがかなりが変わるので、少しでもグラム削ろうとか考えずに持っておきましょう。

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サプリメントは別にまとめる

エイドに到着してから摂取するもの、例えばリカバリー用のサプリメントなどですが、これらは先ほどのパックとは別にひとつにまとめてしまった方が何かと邪魔にならないです。

エイド到着後に、身体の状況に合わせて選択し、摂取します。

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この例では MUSASHI NI と VESPA ですが、これ以外に私は、芍薬甘草湯、βアラニン、Co-Q10 あたりを活用しています。

最後にすべてをパッキング

B7サイズのパック群は、EXPED の Clear Cube S(寸法:16.5 × 12 × 5cm)にピッタリ収まります。透明で見やすいですし、無駄な隙間が生じず、防水性が高くて中身が濡れたことがありません。

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EXPED Clear Cube Sはピッタリサイズ

以上、トレイルレースにおける行動食と行動計画のお勧め管理方法でした!

「試してみたよ」とか「もっと良い方法あるよ」など、フィードバック頂けますと嬉しいです。